Japanische Klassiker mit Furigana
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みつのあわれ
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme
」
「おめえは一たい、あの方の何なんだ、わかった、おめかけさんだな。」
「あたい、あの方のこれなのよ、お妾さんなんかじゃないわ、も一遍、頬ぺ叩いて見せてあげるわ、ね、ちっとも、お慍りにならないでしょう、あたいの言うこと何だって聞いてくれるのよ、いまにお池と魚洞をつくってくださるお約束なの、おじいちゃま、お金がほしかったら、こんど来る時にうんと金魚持っていらっしゃい、お池に放すんだから、どれだけ居たって足りることはないわ。」
「おめえは偉い金魚に、何時の間に早変りしたんだ。」
「対手次第でどんなにでも、かわれば変ることが出来るものよ、多少バカでもね。」
「いつでも鏡台にむかってべそ掻いていたからな、お客はつかないしからだは弱いしね。だが、三歳っ子、こんだ当てたな、あのじじイ、したたかな顔をしているが、商売は一体何だ。」
「知らない。」
「知らないことあるもんか、こそっとおらにだけ言えよ。」
「知らないったら知らないわよ、知っていたって金魚屋さんなんかに、あの人のこと言うもんですか。」
「言えない商売ならどろぼうか、騙りの類だろう、だが、どろぼうが石塀の中に住むことは、ねえからな。