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Japanische Klassiker mit Furigana

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme

Aozora Bunko

太郎はいろいろ考えあぐみました。キシさんの禿げた赤い頭が、大きく大きくなっていくようなのを、何度か夢に見ました。

あくる朝、太郎はキシさんと一緒に、庭の奥にやって行きました。松林の中は、すがすがしく、朝日の光が差していました。

ところが、まあ……赤土の猫は、むざんにも、何度かに踏みにじられて、ぺしゃんこなひとかたまりの泥となり、金貨と銀貨とが、その中で光ってるだけでした。

キシさんは、呆然とそれを眺めました。そして、よろよろと松の木にもたれかかり、今にも泣き出しそうでした。

太郎もぼんやりたたずんでいました。

そこへ、チヨ子がチロをあやしながら、やって来ました。キシさんは両手を差し出しました。

「おう、お嬢さん、いけないことある。私悲しい」

「どうしたの」

「これ、これ、この猫……」

キシさんは、踏みつぶされてる赤土の猫を指し示しました。

「それが、どうしたの」

「これ、わたくし作って、金銀廟にかけて、占いました……」

「まあ、これがそうなの?」

チヨ子は、じっとキシさんの顔を見ておりましたが、ふいに、わっと泣きだして、キシさんの胸にすがりつきました。

「おじさん、ごめんなさい。