Japanische Klassiker mit Furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme
」
「よし、金はたしかに、うけとった。まさかにせ札ではなかろう。きみは、そんなこざいくをする人とはおもわない。しかしもしにせ札だったら、おれのほうには、ちゃんと、しかえしのてだてがあるんだからな。……それじゃ、賢二君はかえしてやる。おれは、こんな不自由なからだだから、きみがここへ来て、縄をといて、かってに、つれていくがいい。」
いかにも、カブトムシの足では、縄をとくこともできないわけです。そこで、高橋さんは、気味のわるいカブトムシのそばをよけるようにして、部屋のすみに近づき、賢二君の縄をとき、手をとって、立ちあがらせました。そして、さるぐつわのてぬぐいをほどくと、そのまま、賢二君をひったてるようにして、階段をかけのぼり、外に出ると、いきなり、ポケットの懐中電灯をとりだして、スイッチをおし、原っぱのほうにむかって、ふりてらしました。
それがあいずでした。やみの中から、草むらをはうようにして、黒いかげが、あちらからも、こちらからも、地下室の入口にむかって、かけよって来ました。いうまでもなく、中村警部の部下の刑事たちです。
すこしも音をたてないで、黒い人の姿が、ひとり、ふたり、三人、五人、十人、たちまち地下室の入口に集まりました。