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Japanische Klassiker mit Furigana

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いさん

銀座復興 他三篇

水上 滝太郎

Lesen Sie 銀座復興 他三篇 (いさん) von 水上 滝太郎 (みなかみたきたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.579 Zeichen · 82 Bildschirme

Aozora Bunko

」

腰かけるとすぐに、挑戦するような語気でいうのであった。

「私の父というのは田舎者で、極貧の家に生れたのです。一年中朝から晩まで働いても、満足には喰えないのが定められた運命でした。貧乏人にとっては、それを甘受するのがいい人間と呼ばるべきでしょうが、私の父は運命の前に頭を下げる事を拒みました。東京に出て来て、幾年間か、奴隷に等しい生活をしたあげく、父は世の中を憎み、金を愛する人間になってしまいました。金だ。金さえあればという考えは、親譲りの財産があったり、地位とか名誉とかいうものに手の届く人間には、さほど強くは起らないかもしれませんが、貧乏の悲惨をしみじみ噛みしめた無学で粗野な人間には、何より力強いよりどころを与えたに違いありません。少しの金をもとでにして、金貸を一生の業としたのです。あなたは小説をおかきになる方だと承知していますが、私の父の場合の如きは、小説的色彩のある原因は何もなかったと思います。失恋の結果世を呪ったとかいうような都合のいいいいわけは見つかりません。ただ貧乏が、そうさせたと申す外なさそうです。金をためる事以外に、何の考もなかったらしいのです。