Japanische Klassiker mit Furigana
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Lesen Sie 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.271 Zeichen · 263 Bildschirme
)名前は知らないけれども、その人は洋服を着た二十五六の、色の蒼白いような、ちょいと様子の好い人じゃあないの。
青年甲 そう、そう。なんでもそんな男だそうだ。
重兵衛 一体どこで人殺しをしたのだ。
青年甲 その男は東京の日本橋で稲川という酒屋の息子だが、先月の十七日、旧暦の十五夜の晩に、なじみのカフェーの女給を向嶋へ連れ出して、ピストルで撃ち殺したんだ。
重兵衛 カフェーの女給を……。ピストルで殺した……。
おつや まあ呆れたわねえ。なんで女給を殺したんだろう。いずれ色恋のいきさつでしょうね。
青年乙 まあ、そうだろうな。男は自分の店から千円ほどの金を持ち出して、女を殺すと直ぐに姿を変えて、どこへか逃亡してしまったので、東京の警察から逮捕の依頼が来ていたんだ。
青年甲 それが一月ほども立ってから、その犯人がここらへ立廻ったらしい形跡があるので、警察の方でも注意していると、それによく似た若い男が今夜この山へ這入ったのを見た者があると云うんで、駐在所の吉村さんが直ぐに出かけたから、わたし達も手分けをして捜索に来たんだが、そんな男はここへ来なかったね。
重兵衛 え。(返事に躊躇する。