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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうやひじり

高野聖

泉 鏡花

Lesen Sie 高野聖 (こうやひじり) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.025 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

二十

馬は背、腹の皮を弛めて汗もしとどに流れんばかり、突張った脚もなよなよとして身震をしたが、鼻面を地につけて一掴の白泡を吹出したと思うと前足を折ろうとする。

その時、頤の下へ手をかけて、片手で持っていた単衣をふわりと投げて馬の目を蔽うが否や、兎は躍って、仰向けざまに身を翻し、妖気を籠めて朦朧とした月あかりに、前足の間に膚が挟ったと思うと、衣を脱して掻取りながら下腹をつと潜って横に抜けて出た。

親仁は差心得たものと見える、この機かけに手綱を引いたから、馬はすたすたと健脚を山路に上げた、しゃん、しゃん、しゃん、しゃんしゃん、しゃんしゃん、――見る間に眼界を遠ざかる。

婦人は早や衣服を引かけて縁側へ入って来て、突然帯を取ろうとすると、白痴は惜しそうに押えて放さず、手を上げて、婦人の胸を圧えようとした。

邪慳に払い退けて、きっと睨んで見せると、そのままがっくりと頭を垂れた、すべての光景は行燈の火も幽に幻のように見えたが、炉にくべた柴がひらひらと炎先を立てたので、婦人はつと走って入る。空の月のうらを行くと思うあたり遥に馬子歌が聞えたて。」

二十

「さて、それからご飯の時じゃ、膳には山家の香の物、生姜の漬けたのと、わかめを茹でたの、塩漬の名も知らぬ蕈の味噌汁、いやなかなか人参と干瓢どころではござらぬ。