Japanische Klassiker mit Furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
坊や人形を中にはさんで、おじいさんとルミちゃんが、うしろの席に腰かけますと、自動車は、すぐに走りだしました。町かどをあちこちとまがりながら、進んでいきます。もう、ルミちゃんのまったく知らない町です。なんだか、心ぼそくなってきました。
「おじいさん、まだ遠いの?」
「なあに、もうすぐだよ。」
そんな会話が、なんどもくりかえされましたが、なかなか車はとまりません。さっきおじいさんは、「青山に住んでいる黒沢というものだ。」と名のりました。公園は赤坂見附の近くにあるのですから、青山まで、そんなに遠いはずはありません。自動車は、さっきからもう二十分いじょうも走っていました。ルミちゃんは、ここでまた、うたがってみなければいけなかったのです。ルミちゃんは、おじいさんが青山といったのを聞きもらしたのでしょうか。
それからまた十分ちかくも走って、やっと自動車がとまりました。なんだか、焼けあとの原っぱのようなさびしいところです。その原っぱの、草のぼうぼうはえた中に、古い一階だての木造の西洋館が立っていました。
「さあ、ここがわたしの家だよ。」
おじいさんは自動車をおりて、右手で坊や人形をだき、左手でルミちゃんの手をひいて、草の中を歩いていきます。