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Japanische Klassiker mit Furigana

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なるとひちょう

鳴門秘帖(三)

吉川 英治

Lesen Sie 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 261.216 Zeichen · 521 Bildschirme

Aozora Bunko

呉越同舟

そういう不平はあったが、はるばる徳島から来た助太刀を断ることもならない。また、三位卿の手出しがあったにせよ、いずれ弦之丞を刺殺すれば、その手柄は三人の上に認められるのだ。こう考えて、一角、周馬、孫兵衛の三人は、永らくとぐろを巻いていた侍部屋から、お船蔵の川番所のほうへ移ってゆく。

今夜から明日の晩までは、交代で寝ずの川見張。

「また、酒がいるな」

と、お十夜が言った。

呉越同舟

隙を見て森啓之助は、あたふたと仲間部屋を覗きに来た。そして、真っ暗な中に正体もなく寝そべっている鼾を聞きとめると、

「宅助、宅助」

手荒く揺すぶって、

「起きろ! これ、起きろと申すに」

と、耳たぶを引ッ張った。

「あ、あ、むむ……」と、伸びをしながら身を起こした宅助は、喉の渇きと耳の痛さを一緒に知った。

「やっ、しまった、旦那様でしたか」

「拙者の目から放たれているのをよいことにして、また酒ばかり食らっているの」

「どう致しまして、なかなかそんなところじゃございません。あのお米に、いえお米様にゃ、どれほどてこずったか知れやしません」

「そのために付けてやったそちではないか。だのに、何でこんな所にウロついているのじゃ」