Japanische Klassiker mit Furigana
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なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
Lesen Sie 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 261.216 Zeichen · 521 Bildschirme
強って言い張るなら言い張ってみよ、今その実証を目に見せてやろうから」
と、言いながら、戛! 叩くように柄を握ったかと思うと、有村の手に、晃とした剣が抜き払われた。と――。
有村が腰をのせているそれと、もう一個のつづらの中で、パリッと爪をかくような音がして、錠金具がかすかにカチカチとゆすぶれた。
新吉は生色を失って、中に足掻きもがいている者と同じな苦悶を感じていた。
「ムム……」と心地よげな笑みを口辺にのぼせて、竹屋三位、抜き払った大刀の切ッ尖を真ッすぐに、つづらの蓋へ向けながら、
「とやこうは事面倒。松兵衛も新吉も、これでもなお泥を吐かぬというか! 曇りのないこの刀で、中の品物を探ってみるがどうじゃ!」と叱咤した。
「あッ……」
ふたりは、啓之助に襟がみをつかまれながら顛倒した。そして、何か口走ったが、それは意味をなさないくらい平心を欠いたものだった。
三位卿は、腰かけている物の中から必死に突き上げてくる力を身に感じて、思わずムラムラとする殺念が剣にこもるのを禁じ得ない――、
「いわぬな!」
「…………」
「どうしても実を吐かぬなッ」
「ムム」と松兵衛、船板へしがみついて、