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Japanische Klassiker mit Furigana

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なるとひちょう

鳴門秘帖(三)

吉川 英治

Lesen Sie 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 261.216 Zeichen · 521 Bildschirme

Aozora Bunko

で、今日この浜で出会った叔父貴にも自慢をしたくらいなのだが」

「ウム」

「叔父というのは水泳指南番で、赤組頭、生島流の達人で、平常は船預かりという役名で四百石いただいている、海には苦労をしている人間だ」

「成瀬銀左衛門のことではないか」

「そうだ」

「その成瀬に自慢をしたというのは、法月弦之丞のことをだな」

「刃で止めを刺したのではないが、とにかく、海の藻くずになったことは分りきっておる。かたがたお墨付をいただいたから、それを話したのだ。さだめし、叔父にしても家中へ鼻が高かろうと思って」

「なるほど、そしたら?」

「おめでたい奴じゃ! 頭からそうどなられたものではないか」

「ふウむ、変り者だな」

「どうして、常識過ぎるくらいな常識家だ。その叔父が苦りきって、罵倒するのだから、拙者もちょッと面食らった。――で理由を糺すと、法月弦之丞は決して死んではおるまい。必ずどこからか陸地へ上がっている! 祝杯に酔ッぱらうなよ、阿波守様はいい時にはいい殿だが、悪い時にはその逆がひどく出るお方だぞ! こう叱るのだ、拙者をな。で、だんだん叔父貴の説に耳をかしてみると、どうも彼はまだ生きているという結論になってくる」