Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
と、まず泣き男が見事な芸を――泣きぶりのよさを披露した。
「アッハッハッ、ワッハッハッ、ヘッヘッヘッ、ヒッヒッヒッ………こりゃおかしい、何が何んでえ! 落人の身で贅沢な、お伽女のあるなしまで、考えるとは何事じゃ! こりゃおかしい、こりゃたまらぬ! ……そればかりでない女好きの、判官殿ときたひには、吉野あたりまで側室を連れ――静御前とやらを引き連れて、遊山かのようにノラリクラリと、遊ばれたと云うことじゃ! ピッピッピッ、クックック、嫉妬したのがお供の弁慶、忠信や常陸坊の面々で、そのようにお見せつけ遊ばすなら、我らお供仕らぬ。……これには判官すっかり驚き、そこで静には因果を含め、吉野山中で暇を出す。……クックックッ! アッハッハッ……静の行くのが悲しいとて、判官殿には泣いたそうな。……ピッピッピッ、ホッホッホ――ッ」
笑い男がこう後を受けて、横腹を抑えながら笑いこけた。
と、その後を幽霊女が、怨めしそうに受けて云った。
「怨めしき、判官殿、わらわはそなたに嬲られたあげく、捨てられました浄瑠璃姫の、その亡霊にござりまする。捨てたばかりかあなたさまには、皆鶴姫殿やら京の君様やら、ありとあらゆる女に手を出し、その後もずっと女狂い、怨めしや怨めしや! その天罰が覿面にむくい、今は落人のお身の上、少しは思い知りましたか