Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
酔いの残っている範覚は、こう云うと仰々しく胸を張り、金剛杖をつき反らして見せた。
「そうかよ」
と姥は歯茎を見せて笑った。
「立派な関守、それでこそ範覚、わしの仲間での大立て者じゃ! ……さてその大立て者の範覚殿に、至急たずねたいことがある。……旅まわりの香具師の一団、茨組と称する奴ばら、ここへ来かかりはしなかったかな?」
「来た来た」
と、範覚は愉快そうに云った。
「いや面白い奴らだった。芸当をしてな、素晴らしい芸当を! ……最後に大きな檻をひらき、鼡一匹を飛び出させたよ、その口上が気が利いていた。大山鳴動して鼡一匹さ、アッハッハッハッ、見せたかったよ姥に!」
「餓鬼め!」
と、鬼火の姥は吼えた。
「その香具師の群れ、おのれどうした※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「ド、どうしたと? どうするものかよ、仕った芸当が関所の切手、という次第で、伏見の方へ……」
「通したというのか、この大木戸を!」
「ソ、そうさ、それがどうした?」
「餓鬼め!」
と、姥は再度吼えた。
「おのれがおのれがその二つの眼、節穴かそれとも蜂の巣空か! ……その香具師の群れ茨組こそ、飛天夜叉なのじゃ、飛天夜叉組なのじゃ!」