Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
正成の舎弟正季と、一族の和田正遠とが、隠し伏せて置いた勢であった。
二手は左右から寄せ手の勢の中へ、鶴翼をなして駆け入って、忽ち魚鱗に一変し、ふたたび鶴翼に散開し、さらに魚鱗に備えを変え、さながら一心同体かのように、開いては閉じ閉じては開き、眼にあまる寄せ手の大軍を、縦横無尽に駆け散らした。
と、城の三の木戸が開いて、二百人の射手が走り出して来、右往左往している寄せ手を目がけ、差しつめ引きつめさんざんに射た。
こうして寄せ手は全く敗れ、前の陣から後の陣と、次第次第と崩れ立ち、五十町あまりも退いて、ようやくそこへ止どまることが出来た。
で、その間の地上には、死骸や武器や旗さし物やが、狼藉として捨てられてあり、夜になった時、野武士の群れが、死骸の肌つき金を奪うために、また甲胄を剥ぐために、どこからともなくあらわれて来た。
そういう夜の宵月に照らされ、城門のような岩壁の前に、桂子が立っていた。
側には右衛門と袈裟太郎とがいた。
桂子は可愛らしい百姓娘、右衛門はその父親、袈裟太郎はその使僕――そんな風に身をやつしていた。
山へ枯れ木や枯れ草とりに行き、道に迷ったという風であった。