Japanische Klassiker mit Furigana
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おごそかなかわき
おごそかな渇き
山本 周五郎
Lesen Sie おごそかな渇き (おごそかなかわき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.042 Zeichen · 71 Bildschirme
口笛の短い擦音に似た鳴き声であった。
「あれはつぐみよ」りつ子は仰向いて小鳥たちを見送りながら云った、「黒つぐみだったわ」
「どうしてわかるの」
「毎年いまごろになると、お父さんが捕って喰べさせてくれるの」りつ子はちょっと肩をすくめた、「かすみ網は禁止されてるっていうけれど、この辺ではみんなやってるのよ、あじさしだとかやまがらだとか、ほおじろ、うぐいすなんかも捕れるわ、でもあたし、つぐみがいちばんおいしいと思うわ」
夏になるといろいろな鳥が鳴く、つつどり、かっこう、ふくろう、それからなんていう鳥かわからないけれど、「きよきよきよ、きよちゃんたらぴっぴ」って鳴く鳥もいる、などとりつ子は云った。
「本当かい」松山隆二はふきだした、「その、なんとかでぴっぴっていうのは」
「ほんとなの、本当にそう聞えるのよ」
「じゃあ」と彼は云った、「きよっていう名の子がいたら平気じゃあ聞けないだろうね」
「平気どころじゃないわ、小学校のとき同級生に清水きよっていうひとがいたの、痩せていて神経質な、でもずいぶんきれいなひとだったわ、そのひとねえ、――クリスマスのとき、きよしこの夜っていう歌があるでしょ、あの歌をうたっても怒るの」