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Japanische Klassiker mit Furigana

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さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

どこでも職人は五人以上と見積り、しかも仕事の内容からいって腕っこきでなければならない。とすると、それだけでもこの季節に江ノ島などへ出仕事にはやれない、もしもやるとすれば、材料をべつとして職人の手間だけでもこれこれと、伊平の考えていた予算より、三倍も高い金額を要求したということであった。期限は正月にまにあえばいいと聞いたから、栄二はさぶと二人でやれると思った。賃銀などはどうでも、なにより仕事にありつきたかった。それも本筋の仕事なのだから、頼んでもやりたかったのである。

「酔ってたんだな」と栄二は云った、「酔ってたから、あんなにすらすらいっちゃったんだろうが、いま考えてみるとまるで夢のようだ」

「現にお金がそこにあるじゃないの」とおのぶが云った、「まさか栄さん、いまになっていやだなんて云うんじゃないでしょうね」

「おれの云うことがそんなふうに聞えたか」

「あたし忘れてたわ」と云っておのぶは立ち、自分の盃を持って来ながら、お松に向って酒をつけるように命じ、また栄二の向うに腰を掛けた、「さっきは文句を云うつもりで飲む気だったけれど、こんどはお祝のためにあたしもいただくわ」