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Japanische Klassiker mit Furigana

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さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

立話をしたくらいのものだが、おせいという娘がさぶを好いていることは、言葉や目顔によくあらわれていた。さぶはおっとりしたほうだから、おせいのはきはきした、眼はしのききそうな性分が役に立つだろう。いい折りをみて二人をいっしょにしてやろう、とおすえは勝手からはしゃいだ口ぶりで云った。それで、さぶはいたのか、と栄二がきいた。いいえ仕事に出たそうです、今夜みえなければ明日はきっと寄るでしょう、とおすえは答えた。

「江ノ島へはさぶちゃんもいっしょにいくんですか」

「下見はおれだけで充分だが、留守のあいだに材料を買ってもらいたいんだ」と栄二が云った、「これまでに買い溜めた物はだめだ、下張りの紙だけでも買い直さなければならない、それもすぐに注文しないとまにあわないかもしれないんだ」

「いそがしくなったわね」おすえはこっちへ来て、膳立てをしながら云った、「せっかくの晩だっていうのになんにもないのよ、久しぶりで一本つけましょうか」

「酒はもうたくさんだ」と栄二は手を振って云った、「ある物で片づけよう、それから明日の支度だ」

食事のあいだじゅう、おすえは上気した顔に微笑を湛え、とりとめのないことを休みなしに話し続けた。