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Japanische Klassiker mit Furigana

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さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

と旦那は仰しゃったそうだ、それともおめえには思い当る者があるか」

栄二は首を振り、それから首が折れたようにうなだれた。

「おらあおめえのしたことたあ思えねえ」と和助は云った、「けれども条件があんまり揃いすぎていて、いますぐにはどうしようもねえと思う、おめえじゃあねえという、証拠もねえんだからな」

「おまけに銭箱のこともあるしですか」

「やけな口をきくもんじゃねえ」きびしい調子で云ってから、和助は声をやわらげた、「にんげん生きているうちは、知らねえまに世間へ借りや貸しのできるもんだ、おめえもいま世間に貸しを一つ作ったというつもりで、ここはなんにも云わず、暫くうちの仕事を手伝っていてくれ」

栄二はぼんやりと呟いた、「――世間よりも親のほうが恐ろしいって」

和助は訝しそうに栄二を見た。

「あにい」と栄二は眼をあげて云った、「あっしの荷物がここへ届くって云いましたね」

「今日のうちには届くだろう」

「済まねえが、金を少し貸しておくんなさい、小舟町には二十両とちょっと預けてあるんです、いや」栄二は和助に反対する隙を与えずに云った、「なんにも云わねえで、いまはなにも云わねえで貸しておくんなさい、頼みます、お願いします」