Japanische Klassiker mit Furigana
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Lesen Sie みなかみ紀行 (みなかみきこう) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.087 Zeichen · 203 Bildschirme
それは知れる。山毛欅だの、欅だの、これは此処で初めて名をも聞いた木のうりの木だの、そのの木だのというのの幹の大きさ枝の繁さ、そしてその全体の美しさ不思議さに至っては私は初めから筆にすることを断念せねばならぬのである。
私は初めに、年代を超越し植物性を超越した樹木の森と云った。全くその通りなのである。罅裂の入った巨岩が其処に立っていると見れば、それはぼろぼろとした緑青色の苔を纏うた何やらの樹の幹であるのだ。うち交し差し渡した枝のさきの、殆んど電信線にも似た細さのものがある。試みにそれを杖のさきで叩いて見ると意外にも動こうとはしないで、ただカンカンと響いて金属同様の音を立てる。二本の木が一二丈の高さのところで一本に結ばりついて真直ぐに立って行っているのもあれば、横倒しに倒れた大きな直い幹から直角に伸び出でた枝とも蘖ともつかぬ二三本がそれぞれ一抱え以上の大きな木となって並び立っているのもある。そしてその倒れた幹の根は四畳敷の座敷全体ほどの容積を持った土壌をまだしっかりと抱いて放たず、その土の上から周囲には小さな庭園にでも見る様な木立が新たに出来て茂っている。