Japanische Klassiker mit Furigana
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Lesen Sie みなかみ紀行 (みなかみきこう) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.087 Zeichen · 203 Bildschirme
そしてあとからあとからと酒を強いた。彼の酒好きなことをば昨夜上高地でよく見ておいたのであった。
そのうち彼は手を叩いてその故郷飛騨の古川地方に唄わるるという唄をうたい出した。元来が並外れた大男ではあるが、眼の前で頻りに打ち鳴らしている彼の掌は正しく団扇位の大きさに私には見えたのであった。
オンダモダイタモエンブチハウノモオマエノコジャモノ、キナガニサッシャイ、イカニモショッショ。
ヒダノナマリハオバエナ、マタクルワイナ、ソレカラナンジャナ、ムテンクテンニオリャコワイ、ウソカイナ、ウソジャアロ、サリトハウタテイナ。
斯うしたものを幾つとなく繰返して唄った末、我を忘れて踊り出そうとしてはその禿げた頭をしたたかに天井に打ちつけて私を泣きつ笑いつさせたのであった。
としよりの喜ぶ顔はありがたし残りすくなきいのちを持ちて
余りに疲れ過ぎたせいかその夜私はなかなかに眠れなかった。真夜中に独り湯殿に降りてゆくと、破れた様な壁や窓から月が射し込んでいた。平湯温泉には一箇所共同湯があるのみであるが、僅かにその宿だけが持っているというその内湯の小さな湯殿の三方は田圃となっていた。