Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
あまりに日本化している。日本化したといえ、それは日本の乞食の住居のような陋屋がいかにも多く見られたのである。
だが、アイヌである。人種は確かにアイヌである。だが彼らの服装は浴衣がけである。シャツにズボンである。浅ましいのはまた乞食同様の風俗もしている。
が、紅葵の傍、向日葵の花叢の中、または戸毎の入口の前、背戸の外に出て、子供まじりに、毛深い男女のぽつんぽつんと佇んでいる姿を見ると、人種の血肉は争われないものだと観た。日本人の私なぞには通ぜぬ深い何かがある。アイヌのそうした哀愁はまた何から来る。
おお、みんなが今空を見上げている。
おお、またいわゆるアイヌ模様の厚司を着た爺がいる。いる、いる。二人も三人もいる。
何と、かの爺どもの胡麻塩の蓬々と乱れて深い渦巻きをした髪の毛、凹んだ黒い両眼に蔽いさがった眉毛、口髭、毛むくじゃらの胸まで長々と垂れた頤髯だろう。何と荘厳な顔貌と威厳ある風采の持主で彼らはあるであろう。
あ、トルストイがいる。トルストイがいる。
おや、あの爺どもも空を仰いだ。
と、
「鷲だッ」と、誰かが窓から見あげた。
はっと仰ぐと、アイヌ部落の、そのややうち開けた谿谷の上、海に迫った丘陵の椴松の黒い疎林の、その真っ蒼な空に一点、颯爽と羽風を切っているのは、