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Japanische Klassiker mit Furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

あ、たしかに鷲だ。

鷲は飛ぶ。飄としてまた流れて、翼を撓めて、あ、大きく張った。

向うところは韃靼の黒い遥かな大うねりの波濤の彼方である。

鷹ひとつ見つけてうれし伊良古崎    芭蕉

これだなと私は思った。

あ、アイヌが先刻から見あげていたのは、あ、これだったか。

青い青い空ではある。

汽車は駛る。

汽車は鉄橋にかかり、潺湲たる清流の、やや浅い銀光の平面をその片側に、何かしら紫の陰影をひそませた、そして河原の砂の光った、木の橋がある、そのつい下手を駛って轟とまた響きを立てた。

「皆さん、鰊漁のお話をいたすそうです。」札幌鉄道局のS君が戸口で、立って帽子を脱った。前額の禿がてらてらと光る。少い髪を櫛目を透かしてぺっとりと撫でつけている。

まだ若い車掌が、切符改めの通りすがりを、赤い顔して、引き留められて、克明にハッと頭をさげた。

「こりゃいい。頼みますぜ。」

と、誰かが手を拍いた。

旅へ出ると老人組までが、いや却って茶目にもなる。

ピーと、またタゴール爺さんが口笛を吹いた。

「へえ、へえ。」と、車掌は目を伏せて、「ちょっとちょっと。」と間を頭を下げて、手を戴くように、前の車へ切符拝見と出かけそうに、行きかける、それをタゴールさんが、矢庭に引っ捉えると、無理に自分の座席の隣りに抑えつけてしまった。