Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
鈴です。鳴ります。きこえます。
あれあれ、橇です、もう来ます。
いえいえ、風です、吹雪です。
それでも見てます、待つてます。
何かが来るよな気がします。
遠くで夜鴨が啼いてます。
私たちの、樺太の冬はちょうどこの通りですと、外の諸君も附け足した。
何の期待ぞ。
ただ、波、波、波、
笛の音ばかり澄んで来る。
「だが、二、三日でも船を離れて、こうして還って来ると、まったく、自分の巣にでも辿りついたという気がしますね。」
「そうそう、ほっとしましたい。」
「それにどうも陸に上っているうちは、何だか気ぜわしくていけなかった。」
「まったく、目まぐるしくてね、何を見たんだか探したか、わかりゃしない。」
「はっはっ、こうしていつも揺られているとね、揺られているのがほんとうで、何でもないのがかえって不安心なような気がしたものさ。」
「震災後、余震のない日に限って妙に寂しく思えたようにね。」
「そうだ、そうだ。」
「どすが、こないにしてまた何処へ連れて行かはるか怪態やないう感じはしまへんかな。だんだん日は遠くなるし、曇っては来るし。」
「寒ざむともして来るし。」
「何処を見たって波と空だしな。