Japanische Klassiker mit Furigana
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ヨブきこうえん
ヨブ記講演
内村 鑑三
Lesen Sie ヨブ記講演 (ヨブきこうえん) von 内村 鑑三 (うちむらかんぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 92.828 Zeichen · 185 Bildschirme
そこに明かなる矛盾がある。しかし心霊の実験としてはかえってこの事は真である。あたかも航海者が海上暴風雨に会して船は難破し、身はまさに溺れんとして、「海よ我を記せよ」と叫びて絶望の悲声を発するかと思えば、忽ち暗雲風に開けて雲間に星辰の燦くを見て、そこに微かなる希望を起すが如き状態である。悲壮の叫びである。痛烈なる要求である。微かなる、しかし打ち消しがたき希望である。
◯二十節に言う「わが友は我を嘲る、されどもわが目は神に向いて涙を注ぐ」と。友には理不尽なる嘲笑を浴びせられてその誤解を解くの道なし、ここにおいて神に向いてただ涙の目を注ぐのみと、哀切の極である。無限の感情がこの一語の中に籠っている。言い知れぬ深刻、たといがたき崇高がこの一節において感ぜられる。他の文籍に類例なき偉大なる語である。
◯彼を誤解し、彼を難詰し、彼を侮辱する友を全く忘れ得ぬは何故であるか。「わが友は我を嘲る」といいて、友の嘲笑をいつまでも気に掛けおるは如何。そは友の誤解嘲笑は、彼にとりて浅からぬ手傷であるからである。あたかも針を以て心臓を刺されし如く、彼の心はこれがために激痛を起したのである。