Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

「いえ、一向に。警察の人たち、まったくどうも根気よく調べていますが、益々雲をつかむぐあいだろうと思います。第一、怨恨だか、情痴だか、てんで動機も分りませんや」

「然し、君、風来坊の物盗りの偶然の兇行と違って、ともかく謀殺だろう。しかも、君、非常に微妙な事実の食い違いが現れているじゃないか」

「ハア、それは、何ですか」

「大博士が拙者にきくとは意地が悪いな。まア、笑わずに素人探偵の意見をきいて貰おうか。珠緒さんが王仁の寝室から立ち去ったのが十一時十五分。このとき僕はまだ起きていて、珠緒さんがシャンソンを唄いながら階段を駈け降りて行くのをきいていた。それをキッカケに、時計を見て、電燈を消したのだ。このとき珠緒さんは王仁の部屋に鍵をかけずに去ったという。ところが、それから二時間ほどのち、宇津木秋子女史が王仁の部屋へ行った時には、鍵がかかっていた。鍵をとってきて室内へはいると、王仁はまだ生きていた。イビキをかいて寝ていた。ゆすっても目を覚さなかったというのだな。秋子さんはワザとライターを置き残して、鍵をかけて立ち去った。翌朝、珠緒さんが王仁の屍体を発見した時には、鍵がかかっていなかった。