Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

丹後はそんなことは問題にあらずというように、タバコを一本ぬいて、あたりを見廻す。警部がそれと察してライターをつけてやる。ヤ、ありがとう、ペコンと丹後は頭を下げて、

「九時ごろ、矢代寸兵氏とあやか夫人とブナの森で別れて、それから山径をグルグル行き当りばったり歩いているうちに、バスの通る道へでましたね。折からバスが来かかったから、手をあげて、とめて、のりこんだ。どれ、時刻表をみせてごらんなさい。なるほど、すると、十時五十分N村発F町行というのがそれでしょう。F町へついて当ズッポウに歩いていたら、ヤナがあって、鮎を食わせるところが見つかったから、鮎を食って、ヒルネをして、帰ってきましたよ」

「相分りました。その方が碁会よりも保健的で、結構ですよ。それで、奥様は、鉱泉宿にズッとおられたのですか」

「いいえ、四五十分遊んで、すぐ戻ってきましたの。三十分ちかく、湯ブネにつかって遊んでました。燃料節約で、とてもぬるい湯ですもの。けれども私がぬるま湯がすきですから、たのしかったのですわ」

「あそこの泉質は何ですか」

「存じませんけど、白く濁っているのです」

私も毎日はいっているが、実は何泉だか、知らないのである。