Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

そのとき一方の壁際から物音が起った。数名の刑事が慌てて前へとびだした。あやか夫人の椅子が倒れ、立ち上ったあやか夫人が胸を抱くように掻きむしってフラフラと倒れるところである。刑事の抱きとめる手がおくれて、あやか夫人は下へくずれ、二三度床板をつかむように這いだして、やがて、くずれて、動かなかった。

刑事の中にまじっていた医者が進みでて診察し、数人で人工呼吸のようなことを施していたが、やがて諦めて立ち上った。

私がふと気付いてピカ一を見ると、ピカ一の左右、後に、五名の刑事が寄り添い両手をシッカととっている。ピカ一は立ち上っていた。あやか夫人の倒れた姿をテーブルごしに見つめているが、恐らくその極めて一部分しか見ることができないようであった。

ピカ一は、けわしい視線をカングリ警部にそそいで、

「あの人のところへ、行かせてくれたまえ。あの人、あやか」

カングリ警部は判断に窮して目玉をむいて黙っている。

「カングリ警部殿、わかるでしょう。オレがあの人、あやかのところへ行きたいと云っているのだ。犬猿ただならざるピカ一が、だよ。さすれば分明ではないか。つまり、オレは、オレとあやかとが犯人であったことを、今や、公然と認めてあげているのだ」