Japanische Klassiker mit Furigana
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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme
ね、これはダイヤだが、十八カラットあるのです。私がこれをノドクビにくッつけて歩いていても、誰もダイヤと思わぬ。ガラス玉だと思っておる。それでまア、そう思わせて、ひそかに溜飲を下げて、無事に日本までブラ下げてきた。私の死んだ女房なども、冗談だと思ってとりあわぬ始末で、私もどこかへ投げこんで忘れていたのが、最近現れてきおったのです」
多門老人は飄々、仙骨を帯びてアッサリくれるけれども、十八カラットのダイヤといえば、たいへんな金目のものなのだろう。いささか薄気味わるい始末、もっとも、八大山人の小品とても、天下の稀品に相違ない。可愛がった昔の女を今は娘のように慈しむあたたかさが、私たちにも自然の安堵と温情をわきたたせた。
そのとき私は気がついた。この部屋の書棚には色々の書物がある。主として歴史の書物だが、いくらかある小説類の半分ぐらいが探偵小説の翻訳本だ。涙香もある。ヴァン・ダインもある。小説本も、モンテクリストとか、レ・ミゼラブルとか、風と共に去りぬ、というような翻訳本が主であった。
「探偵小説がお好きなようですが」
と私がたずねると、多門はうなずいて、