Japanische Klassiker mit Furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme
「あっ、あいつだ。あいつが逃げたぞっ。」
おまわりさんが口々にさけびました。
スクーターのうしろにとびのったのは、二十面相でした。かれは、いつのまにか、手錠をはずしてしまっていたのです。手錠ぬけなんて、奇術師の二十面相にはわけもないことでした。
そして魔物のような怪スクーターは、みんなのさけび声をあとにして、まっくらな大通りを矢のように走りさってしまいました。
ひとりの警官は、片桐さんのうちの中へとびこんでいって、警察署に電話をかけ、非常線をはるようにたのみました。
残るふたりの警官は、むこうに待っているパトロールカーにとびのって、怪スクーターのあとを追いかけました。
それから二十分ほどのち、パトカーは、はるかはなれた町のさびしい原っぱの草むらの中に、怪スクーターが横だおしになって、すてられているのを発見したのです。
しかし、スクーターにのっていたやつも、二十面相も、どこへいったのか、いくらさがしても、みつけることはできませんでした。
そのあくる日の新聞には、この事件がデカデカとのったものですから、世間は、二十面相のうわさで持ちきりです。電車の中でも、バスの中でも、とこやさんでも、喫茶店でも、人間がふたり以上あつまれば、かならず二十面相の話がでるのでした。