Japanische Klassiker mit Furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme
夜なんか、その前をとおると、きみがわるいようです。大助君は、なれているので、べつに、こわいとは思いませんでしたが、とおりがかりに、ふと、そのよろいを見ますと、どこかしら、いつもとは、ちがっているような気がしました。
へんだなとおもって、じっと見なおしました。
ああ、そうです。かぶととほおあてがいつもとちがっているのです。色はおなじ銀色ですが、形がちがうのです。
「あっ! 鉄仮面だっ。」
大助君は、おもわず、心の中でさけびました。
大助君は、「鉄仮面」という小説を読んだことがあります。いま、目の前にあるよろいの頭のところは、その小説のさしえにかいてあった鉄仮面と、そっくりではありませんか。
きみがわるくなったので、大助君は、そのまま、廊下のかどをまがりましたが、やっぱり気になるものですから、そのかどから、そっと、目だけだして、よろいのほうを見ていました。
すると、ク、ク、ク、ク……という、みょうな音が、どこからか聞こえてきました。人間が声をたてないで、笑っているような音です。
もしかしたら、あの鉄仮面をかぶったよろいの中に、人間がかくれているのではないか、と思うと、大助君はゾーッと、かみの毛がさかだつような気がしました。