Japanische Klassiker mit Furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme
ロウ人形館の入口をはいりますと、うすぐらい廊下がつづいています。見物人の姿はひとりも見えません。なんだか、あき家の中へはいっていくようで、きみがわるいのです。
「いやだなあ。どうして、こんなにさびしいのだろう。見物人は、ぼくたちだけじゃないか。」
ノロちゃんが、井上君に、からだをくっつけるようにして歩きながら、いいました。
「いや、もっとむこうへいったら、見物人がいるかもしれないよ。だが、だれもいなくったって、いいじゃないか。ふたりきりのほうが、かえっておもしろいぜ。」
井上君は、さびしいことを、よろこんでいるようです。
そのとき、うすぐらい廊下の右がわに、ぱっと四角な光がさしました。そこのドアがひらかれたのです。ドアの中には、あかるい電灯がついているのです。
その電灯の光を背中にうけて、まっ黒な人の姿がドアから出てきました。
「あなたがた、よく来てくれましたね。わたしが、そこまで案内してあげましょう。」
女の声でした。ドアをしめると、その人のようすがわかるようになりました。三十五―六の、うつくしい女の人です。スカートの長い、まっ黒な服をきて、かみをみょうなゆい方にして、その上にちょこんと帽子をのせています。