Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
と言うなり夙く店を飛び出した。
ぶらりぶらりする鞄を抱えて、七、八町もある道を私は夢中で走り続けた。が、うちの門のところまで来て、また気おくれがして、中に這入る気にもなれなかった。私の足はにぶった。けれど勇気を鼓して家の中に這入った。
叔母はいつもの通り祖母の部屋で裁縫をしていた。私は慄えながら縁側に座って「ただいま帰りました」と挨拶した。
と、叔母はいきなり私を縁から土間に突き落した。いや、蹴落した。それでもまだ物足らなかったのか、自分も跣足で飛び降りて来て、二尺ざしで私をところ構わず撲りつけた。
祖母も降りて来て、
「あのくらい言われてもまだ解らないのか。よし、解らなきゃ解るようにしてやる!」と、下駄穿きのまま私を蹴った。
打ちのめされた私は、ぐんにゃりとして起き上ることもできなかった。地べたに倒れたまま、私はただ泣いた。そうしたとき、泣くよりほかに自分をいたわる方法を私は持たなかったのだ。
散々折檻された後、私は祖母に引きずられて庭の籾倉の中に押し込まれた。そして、ちょうどこの監獄のように外から錠をかけられた。
永い夏の日の暑さに、倉庫の米はむっとするほどいきれていた。