Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
自分より貧乏な家のものを軽蔑してはならぬとも書いてある。「友愛」ということについて先生の話したのはほんの二、三日前の事ではなかったか。私はその言葉をそっくりそのまま覚えているのだ。で、先生はきっと私を叱りはしないだろうと私は思った。そして、ただ一人の味方のところに行っているのだと思ってかえって嬉しかった。
夕飯も済んだと見えて、先生は浴衣がけで子供を抱いて、庭で花を眺めていた。
「先生、こんにちは」
「ああふみ子さんかね、今日休んだがどうしたんだ、また叱られたね」と、先生は笑いながら私を迎えてくれた。
しょっちゅうのことなので、先生はもう、私の叱られることをそう大きなこととは思っていなかったらしかった。それとも私に同情して、そう言ってくれたのかも知れない。途々私は、先生に会えば、先生にだけは本当のいきさつを話して正しい判断をしてもらおうと思って来たのだ。が、こう言葉をかけられるとすぐ、ただもう涙ばかりが出て来て何とも言えなかった。
私は泣きながら懐中から手紙を出して先生に渡した。
先生も黙ってそれを取りあげて、封をきって、ざっと一通り目を通してから、再びまたさらさらと巻いて封筒の中に納めた。