Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
時々はこっそり横眼で見て、三面の見出しだけを読んだ。それからまた、朝晩のお掃除のときを利用して、右の手で障子や棚をはたきながら左の手で新聞を持って、とびとびに連載小説などを読んだ。面白いと思う記事があると、こッそりと便所の中に持ち込んで読んだ。
叔父の貧弱な本箱の中には数冊の書籍があった。私はそれを読みたいと常々から心がけていたが、その折がなかった。ところがあるとき叔父夫婦が旅行して不在になった。この時だとばかりに私は、そのうちから一冊の本を取り出した。それはアンデルセンのお伽噺であった。私は別に童話なんかに趣味をもっていたのではなかったが、でも叔父の本箱の中にはそんなものしかなかったので、仕方なしにこれを撰んだのであった。持ち出しはしたものの、祖母に気づかれないように読むのは容易なことではなかった。一日や二日は無事であったが三日目の午後、手隙を見て例の通り裏の畑の隅の便所の脇で夢中に読んでいると、祖母がいつものように足音を忍ばせながらやって来たらしかった。――私は少しも気づかないでいたのだが。
「ふみや、ちょっとこの木の枝を折っておくれ」と祖母の疳高い声が私を呼んだ。