Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
驚いたことには中には五円紙幣三枚しかなかった。
三ヶ月と一週間の不眠不休の労働に対してである。私の期待はまんまとはずれたのである。私は大きな声で自分を罵ってやりたい気がした。
給金をきめなかったのは私がわるい。けれどそれは要するに秋原さんの教訓に従ったまでだ。秋原さんは言った。「お金のことなんか言うものではありません。それは卑しいことです。言わなくても仲木さんの家は立派な商家ですから無茶なことは決してしません。ただ任しておきなさい」と。私は秋原さんの言葉に従って「ただ任して」いたのだ。だが、仲木さんは無茶なことをしなかったであろうか。私は学校に行きたくてたまらなかったのに、また、河田さんからあんなよい機会を与えられたのに、ただ仲木家の都合のために、仲木家のために、自分の望みの一切を捨ててまで働いてやったのではないか。それだのに、仲木家は私に、月五円にも足らぬ報酬をしか与えないのだ。私にそれだけの報酬を与えたものは妾を囲って、待合に入りびたって、賭博ばっかりうっている老人や、おめかしに二時間もかかる老婦人や、朝寝をし、夜ふかしをして、自分達ばかりが贅沢三昧に耽りながら、女中にはほんの四、五時間の睡眠のほか何らの休息をも与えなかった人々なのだ。