Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

三年の一学期は憂鬱に始められた。課業の勉強は情熱の目標として魅力を失った。私は授業時間に物を考え、文章を書いた。私の学校は、昼間さえ虫が一杯啼いていた。アカシヤの葉のそよぐのを窓から見ながら、私はその声に耳を傾けていた。

「倉田君」

と地理の先生は私を指名した。「今日教えたアフリカの主要都市の名を言って見なさい」

先生の鞭の指す世界地図のしるしの上を空しく見送るのみで、私はひとつも覚えてなかった。

同級生たちは笑いだした。

顔を赤らめて、頭を掻く私をたしなめるように先生は言った。

「授業中に作文など書いてはいけません」

が私の興味は課業に集注しなくなって来た。向上心は燃えているが、身につけたいものが別の処にある気がするのだ。課業は勉強しようと思えばいつでも出来る。競争者はない。だが文化は(そういう言葉では考えなかったが)洗練はどこから得られる?

「海岸線の方から、都会の方から」

これが私の触角の答えであった。

私たちの制帽は白線が三条巻きつけてあったが、酒井君は細い絹糸のような条を巻き、ひさしの広い、別の型の帽子を被り、鞄を右肩だけにかけて、新しいスタイルをはじめた。