Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

私は知識慾が強く、何でも知ろうとしていたので、熱心に奇術を見た。そして芝居とはまた違った愉快な、好奇的な、活々とした雰囲気を感じて引き入れられた。

私は世界は実に広いものだと思った。どんな美、どんな神秘があるか解らないものだ、色んなことを知って勉強しなければならぬと思った。私は奇術使いなどと内心軽蔑していたが、舞台に立った天勝にはさすがに世界の舞台を股にして来た気魄があって、下卑た感じはなかった。多少の芸人らしい自卑感はわざとくだけた感じにカムフラージして、独特な粋な感じにこなされていた。私は彼女が、「お客様」「お客様」と観客に呼びかけるのをおもしろいと思った。又「花の当所の御ひいきを」というような唄を、奇術の伴奏に使ってるのに愛を感じた。私はひとつのしょうばいと結びついた、気分上の洗練というものの力に、初めて目をひらいた。家の種子姉などにもそれがあるのだなと思った。こんなのは学校の教科書では習うことの出来ないものだ。へんなことが人生にはあるものだと思った。

「拝借致しましたるお客様のお帽子、何かひと品とりだして御覧に入れます」

テーブルの上に載っけた帽子を魔法使の杖のようなもので軽くたたくと、鳩がパタパタと飛び立った。