Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
あの調べも、歌詞も実にいい「ほづつの響遠ざかり」の歌をうたいつつ、「日の本の、仁と愛とに富む婦人」の所作事が演じられた時、私は感激に涙ぐむばかりになっていた。今でもあの歌は傑作と思う。
たふれし人の顔色は 野辺の草葉にさも似たり
感覚的にも、精神的にもいい。
一体に私はあの頃の日本の教育を包んだ空気を思うと、今日と比べて大した相違だと思う。あの頃は日本の国中に愛と徳がみちていた。国をこぞって道義的熱情、美と仁とを追うこころにあふれていた。私は政子姉や、藤子姉を美しい白衣の天使かのように思い、繃帯を巻いてくれるのに任かせつつ、担架に載せられて実に幸福であった。
科学的進歩と、文化の複雑性に於て、時代的に今日に遅れていたとは言え、人間として、国民としての本質的な精神と、敦みと心ばえとに於て、私の幼いころの日本は健康な、正しい道を歩みつつあったのだ。
私はその頃の天長節のことを忘れることが出来ない。それは十一月三日、明治天皇の天長節で、恰度菊の盛りの頃にあった。私は礼装して式場に並ぶのが大好きだった。荘重なオルガンのクラシカルな音。女の子の美しい、高い声での唱歌。