Japanische Klassiker mit Furigana
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ちからもち
力餅
島崎 藤村
Lesen Sie 力餅 (ちからもち) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 65.974 Zeichen · 130 Bildschirme
その吹き狂う北風の音をきくと、よけいにかわずはちいさくなって、出したいと思う声までがのどのところへひからびついたようになりました。
やがていい陽気になりました。そうしましたら、それまでどこかにかくれひそんでいたうぐいすがまっさきに飛び出します。つづいてひばりが舞いあがります。遠い国のほうからはつばめがたくさんやって来ます。そこいらに遊んでいるすずめの群れまでがにわかに元気づきました。
「いい声、いい声。」
かわずは鳥の鳴くのを聞いてみて、もうがまんしきれなくなりました。一雨ごとに水はぬるんでくるものですから、それまでちいさくなってふるえていたかわずも生き返ったようになったのです。
まず声を出せ。そこでかわずも考えました。これは鳥なかまのほうへ行って、声の出し方を覚えてくるにかぎる。そう思いつきましたから、いろいろな鳥のいるほうへ行って、いい声で鳴くのをよく聞いてみました。よくよくこのかわずもがまんがしきれなくなったからでしょう。それから水に帰ってきて、鳥から覚えてきたとおりに自分でもそれをやってみました。なるほど、声は出るには出るが、自分の声とも思われないような声でした。