Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
さんじゃくかく
化鳥・三尺角 他六篇
泉 鏡花
Lesen Sie 化鳥・三尺角 他六篇 (さんじゃくかく) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.536 Zeichen · 27 Bildschirme
二
ると、堤防の遠方にすくすくと立って白い煙を吐く此処彼処の富家の煙突が低くなって、水底のその欠擂鉢、塵芥、襤褸切、釘の折などは不残形を消して、蒼い潮を満々と湛えた溜池の小波の上なる家は、掃除をするでもなしに美しい。
爾時は船から陸へ渡した板が真直になる。これを渡って、今朝は殆ど満潮だったから、与吉は柳の中で※と旭がさす、黄金のような光線に、その罪のない顔を照らされて仕事に出た。
二
それから日一日おなじことをして働いて、黄昏かかると日が舂き、柳の葉が力なく低れて水が暗うなると汐が退く、船が沈んで、板が斜めになるのを渡って家に帰るので。
留守には、年寄った腰の立たない与吉の爺々が一人で寝て居るが、老後の病で次第に弱るのであるから、急に容体の変るという憂慮はないけれども、与吉は雇われ先で昼飯をまかなわれては、小休の間に毎日一度ずつ、見舞に帰るのが例であった。
「じゃあ行って来るぜ、父爺。」
与平という親仁は、涅槃に入ったような形で、胴の間に寝ながら、仏造った額を上げて、汗だらけだけれども目の涼しい、息子が地蔵眉の、愛くるしい、若い顔を見て、嬉しそうに頷いて、