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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんじゃくかく

化鳥・三尺角 他六篇

泉 鏡花

Lesen Sie 化鳥・三尺角 他六篇 (さんじゃくかく) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.536 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

四

与吉はよくも見ず、通りがかりに、

「今日は、」と、声を掛けたが、フト引戻さるるようにして覗いて見た、心着くと、自分が挨拶したつもりの婦人はこの人ではない。

四

「居ない。」と呟くが如くにいって、そのまま通抜けようとする。

ト日があたって暖たかそうな、明い腰障子の内に、前刻から静かに水を掻廻す気勢がして居たが、ばったりといって、下駄の音。

「与吉さん、仕事にかい。」

と婀娜たる声、障子を開けて顔を出した、水色の唐縮緬を引裂いたままの襷、玉のような腕もあらわに、蜘蛛の囲を絞った浴衣、帯は占めず、細紐の態で裾を端折って、布の純白なのを、短かく脛に掛けて甲斐甲斐しい。

歯を染めた、面長の、目鼻立はっきりとした、眉は落さぬ、束ね髪の中年増、喜蔵の女房で、お品という。

濡れた手を間近な柳の幹にかけて半身を出した、お品は与吉を見て微笑んだ。

土間は一面の日あたりで、盤台、桶、布巾など、ありったけのもの皆濡れたのに、薄く陽炎のようなのが立籠めて、豆腐がどんよりとして沈んだ、新木の大桶の水の色は、薄ら蒼く、柳の影が映って居る。

「晩方又来るんだ。」

お品は莞爾しながら、

「難有う存じます、」