Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かわいいやま
可愛い山
石川 欣一
Lesen Sie 可愛い山 (かわいいやま) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.791 Zeichen · 196 Bildschirme
「安曇踊りの稽古をしている!」と誰かが言った。我々は立ち止って、小さな楢の木のこちらから、踊の稽古を見た。どこかの工女か何からしい。野暮な、派手な襟巻が草の上に投げ出してある。カルメンのような櫛が光る。
ふと一人が叫び声をあげた。一同は歌と踊をやめた。我々が見ているのに気がついたのである。キャッとか、ワッとか言ったかと思うと、中には草に身を投げて、ゴロゴロころがりながら笑うのもある。大胆らしいのが「鳥焼きにつれてってくれ!」と叫んだ。ひとしきり、若い笑声が小山の沈黙を破った。
しばらく行くと一杯水。路の右手は雑木林の急斜面、左は芝の平地が約十坪、それに続く、雑木林の上に大きな落葉松が、まっ黄色な針葉をつけて、スックリ立っている。
我々はここ迄来て休んだ。歩くのをやめるとさすがに冷える。と、一陣の風が谷から吹き上げた。枯れ切った林の木の葉が、一時にざわめく。ざわめくと言って了えばそれ迄だが、木によって音が違う。ガサガサ言うのもあれば、サラサラと言うのもある。何か囁くもの、不平らしいもの、いろいろな声である。Sさんはここで弁当をつかった。Kさんは鎌を振って杖をつくった。