Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
――せつな! 名人がさわやかに微笑すると、なに思ったか不意にきき尋ねました。
「みなの衆! 隠しだてしてはなりませぬぞ。この子のしゃぶっている棒あめは、どなたが与えたのじゃ」
「…………」
「だれぞかわいそうに思うて恵んだ者があるであろう。とがめるのではない。ちと必要があっておききしたいのじゃ。見れば、しゃぶらしてからまだ間もないようじゃが、どなたがお恵みなすったのじゃ」
「いえ、あの、それはだれも恵んだのではござりませぬ。初めからしゃぶっていたのでござります」
いっぱいの人だかりを押し分けながら進み出て、てがら顔に答えたのは、このあたりの者らしい町家のご新造でした。
「わたしがいちばん最初にこの捨て子を見つけた当人でござりますゆえよく存じておりますが、初めからまんなかのその子ばかりがしゃぶっておりましてござります」
「しかとさようか」
「あい、うそ偽りではござりませぬ。わたしが見つけたほんのすぐまえにでも与えたものとみえて、まだまるのままのを持ってでござんした」
聞くや同時です。とつぜん、ずばりと生きのいい右門流があいきょう者のところへ飛びました。
「それがわかりゃ、もうぞうさはあるめえ。