Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
「さもしいなぞをかけるな! 食べたかったら、おめえがいただきゃいいじゃねえか」
「ちッ、ありがてえ。おらがだんなは、諸事こういうふうに大まかにできているからな。ざまあみろ。やい、何をゲタゲタ笑ってるんだ。じゃまじゃねえか。大福もちが百がとこ買い出しに行くんだ。じゃまだよ、じゃまだよ。どきな! どきな!」
勇みに勇んであいきょう者が飛び出していったのを見送りながら、いまかいまかと命令のあるのを待ちうけていた自身番詰めの小者たちをさし招くと、
「もうご用済みだ。だいじな赤ん坊にかぜでもひかしちゃならねえから、てつだってあっちへ運んでいきな」
いいつけておいて、いたわりながら、おびえおののいているきょうだいふたりを橋向こうのその自身番小屋へいざなっていきました。
3
むろんのことに、すぐさま尋問を始めるだろうと思われたのに、そうではないのです。気の静まるまでというように、じいっと名人は静かにきょうだいふたりを見守ったままでした。
ところへ、両わき両手いっぱいに大福もち包みをいくつかかかえながら、ふうふう息を切って駆けもどってきたのは、あいきょう者のあにいでした。