Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
とふたりの居どころを突きとめて、けえりに四人して夜桜見物とでもしゃれたら、豪儀に似合いの女夫雛と思うんですがね。どうですね、いけませんかね」
「…………」
「おや?」
「…………」
「はてな……?」
面くらったのも当然です。何をいってもむっつりとおし黙りながら、しきりと足を早めていましたが、おりよく通りかかったもどり駕籠を見つけると、
「人形町じゃ。急いでやりな」
命じて、だいじそうに雛を小わきにしながら、ゆうぜんと腰をおろしたので、朗らかに鳴りつづけていた伝六太鼓の調子が急に乱れました。
「ちょっと! ちょっと! 何をのぼせているんですかよ。雛は飾り物、人間は生身の生き物じゃござんせんか。雛の詮議に行くんだったら、三日や四日おくれたって人形町がなくなるわけじゃねえんだから、べっぴんどものほうを先になんとか目鼻つけておくんなさいよ。生身に虫がついたら、ひとのものでも気がめいるじゃござんせんか!」
「…………」
「ねえ、ちょいと!」
「…………」
「じれってえな! 目色を変えて、何を急ぐんです? 雛の出どころ詮議だったら、人形町は逃げも隠れもしやしねえといってるんだ。