Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

ねえ、ちょいと! お待ちなさいよ!」

しかし、名人は沈々黙々。頑強におし黙って駕籠を急がせながら、やがて乗りつけたところはその人形町名どころの十軒店です。――むろん、十軒店はここをせんどと雛人形を飾りつけ、見に来た者、買いに来た者、おひやかし、ぞめき客、通りから横町までずっと人の顔の波でした。

「許せよ」

その最初の一軒へ、声も鷹揚にずかずかはいっていくと、居合わせた若い番頭の目の前へ、黙ってぬうとさしつけたのは、こわきにしていた問題の偽物雛です。

「これが何か……?」

「扱った覚えがあるかないかときいているのじゃ」

「さてな……? てまえどもの店で商った品かどうかはわかりませんが、たしかにこれは古島雛のまがい雛ですね」

ちらりと一瞥するや同時に、なんらのためらいもなく番頭が、一言に古島雛のまがいとホシをさしたものでしたから、当然のごとく名人のことばがさえました。

「だいぶ詳しいようじゃが、どうしてこれを古島雛の偽物と存じておるか!」

「どうもこうもござりませぬ。あのとおり、あそこにもたくさんございますゆえ、ごろうじなさりませ」

指さされた店の飾り段を見ながめると、こはそもなんと不思議! 同じそのまがい雛が十体ほどもあるのです。