Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あいこくしんわたしはこうおもう
和人は舟を食う
知里 真志保
Lesen Sie 和人は舟を食う (あいこくしんわたしはこうおもう) von 知里 真志保 (ちりましほ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 70.567 Zeichen · 144 Bildschirme
なお行くと、ある村のしもてに、他の家とは少しかけはなれて、一軒の家が立っていた。私たちは、その家の戸口に立って、おとないを知らせる咳払いをして待っていると、中から家の主婦らしい女が現われて、「早くおはいり」といったので、中に入った。
この家の主人は、いかにもひとかどの首領らしいりっぱな男で、私たちに向ってていちょうに初対面のあいさつをした。そして私に「どうしてここへ来たか」とたずねるので、かくかくしかじかと、いままでのことを残らず話すと、家の主人はこういった。――
「やっぱり、おれたちもおまえたちのようにして、この国にやって来た者だ。ここは死人の来る国なのだ。この他界に来たら、決してここの食物を食べてはいけなかった。食べるともとの人間界へ帰れなくなるのに、おれたちは、つい、ここの食べ物を食ってしまったので、もう帰れなくなって、こうしているのだ。おまえたちも、この他界では食べ物は食ってはいけないよ。食わなければ、またもとの人間界へ帰れるのだから。おまえたちは腹がへっているかもしれないが、気の毒だが、おまえたちには何も食わせてやるわけにはいかない。この世界には、鹿でも熊でもたくさんいる。