Japanische Klassiker mit Furigana
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しおばらたすけいちだいき
塩原多助一代記
三遊亭 円朝
Lesen Sie 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.733 Zeichen · 274 Bildschirme
ものでもないが、包をよこせ」
悪「はい/\貧の盗みでございます、どうか命ばかりは助けて下さい」
鹽「黙れ、貧の盗みだなどと申し、左様な事に欺されるようなものではない、今度は免して遣わす、以後たしなむか」
と云いながら、側にあった榎の根株へ頬片を擦り付けますから悪者は痛くて堪りません。
悪「どうか御勘弁を願います、盗賊ではございません、実は私の母親が眼病で難渋して居ります、それに七歳になる妹がございまして生計に差支えますから、母親に良薬を服ませる事が出来ませんので、何卒して良薬を服ませて癒して遣りたいと思いまして、実は今日鴻の巣まで薬を買いに参りまして、天神橋の蔦屋で休んでおりますと、旦那様が荷物をお分けなすって、これだけは端金で出して置くと仰しゃったのを側で聞いておりまして、不図悪い了簡を出して、お包を持って迯げましたが、中にお書付でも在ってはお気の毒でございますから、今晩のお泊りへ持って出て返そうと思って居りましたのでございます、誠に悪い事を致して済みません、どうか御勘弁を願います、足が痛くて歩けませんから、どうか小柄をお抜きなすって下さいまし」