Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lesen Sie 季節のない街 (きせつのないまち) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.379 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

福田くんは力をこめて云った。「よろしくって云ったあと、すぐにそう云われたんです、――あたしのうちは格式がやかましいから、わかったら伴れ戻されて座敷牢へ入れられるかもしれない、座敷牢といっても十帖と八帖の二た間で小間使と下男が付くのだけれど、それでもあたしわがままだからいやなの、って云うんです」

このあいだずっと、彼はなにを云うこともできず、出されたグラスを拒むこともできなかった。そのうえふしぎな話のようだが、お光の言葉を聞いているうちに、格式のやかましいという彼女の家や、その家族や、二た部屋に小間使と下男のいる座敷牢などが、昔からよく知っていることのように思われてきた。

「いっしょになるきっかけも、光子のやつがつくったんですよ、五たびか六たびめでしたが、ぼくがその大衆食堂でめしを食って帰ろうとすると、あとからお光のやつが追っかけて来て、――はじめくんそっちじゃないわよ、こっちへゆくのよって、ぼくの手を掴んで引っ張ってくんです」

伴れてゆかれたのは、或るしもたやの三帖間で、ほかに六帖と四帖半があり、その家の家族は四帖半を占め、六帖には中年の夫婦がいた。