Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lesen Sie 季節のない街 (きせつのないまち) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.379 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

「そこに埃がある、これを片づけろ、あれをしまえ、煮物が焦げつくぞ、雑巾がぐしゃぐしゃだ、それをこうしてあれをどうして」たんば老人はキセルでなにかの廻るようなしぐさをした、「――そうやってみんなをこき使い、きりきり舞いをさせたあげく、その男はどっかり坐って云う、――やれやれくたびれた、腰が痛くなった、ってね」

老人はそこでちょっと口をつぐんだ。話の効果をたしかめるようにではなく、その男をしっかり思いだそうとするかのように。そうしてやがて、含み笑いをし、ひどくゆっくりと頭を振った。

「これにはみんな呆れたね」とたんば老人は続けた、「まるで自分が一日じゅうこき使われたような口ぶりで、それがまたじつに感じの出ている調子なんだね、――やれやれくたびれはてた、くたくただ、腰が痛い」

辰弥はたんばさんがなんでそんな話を始めたのか、理解にくるしむといいたげな顔つきで、もちろん笑いもせずに聞いていた。

「みんなは蔭で、さんざん悪口を云ったものだ」と老人は続けた、「因業じじいだとか、厄病神だとか、早くくたばっちまえとかさ、ところが、――或るとき躯の調子がおかしくなり、医者に診てもらうと、腰椎カリエスだということがわかった」