Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme
病気であって見ると、武男君もいよいよこらそうあるべきじゃありませんか」
「それじゃてて、妻が病気すッから親に不孝をすッ法はなかもんじゃ」
千々岩は慨然として嘆息し「いや実に困った事ですな。せっかく武男君もいい細君ができて、叔母様もやっと御安心なさると、すぐこんな事になって――しかし川島家の存亡は実に今ですね――ところでお浪さんの実家からは何か挨拶がありましたでしょうな」
「挨拶、ふん、挨拶、あの横柄な継母が、ふんちっとばかい土産を持っての、言い訳ばかいの挨拶じゃ。加藤の内から二三度、来は来たがの――」
千々岩は再び大息しつ。「こんな時にゃ実家からちと気をきかすものですが、病人の娘を押し付けて、よくいられるですね。しかし利己主義が本尊の世の中ですからね、叔母様」
「そうとも」
「それはいいですが、心配なのは武男君の健康です。もしもの事があったらそれこそ川島家は破滅です、――そういううちにもいつ伝染しないとも限りませんよ。それだって、夫婦というと、まさか叔母様が籬をお結いなさるわけにも行きませんし――」
「そうじゃ」
「でも、このままになすっちゃ川島家の大事になりますし」